SecurityScorecardは、企業のセキュリティ状態を「A〜F」の評価と「0〜100」の点数で表すサービスです(セキュリティレーティング)。取引先のリスク管理(サプライチェーンリスク)でも使われています。
この記事では、評価の中身を10のカテゴリに分けて示すScore Factors(スコア要因)を入り口に、何を見ているのか、どうやって情報を集めているのか、どう点数を決めているのかを整理します。

SecurityScorecardは、企業の社内ネットワークに入って調べるわけではありません。インターネット側から誰でも見られる情報(公開IPアドレス、ドメイン、DNS、Webサイト、証明書など)と、外部の脅威情報(マルウェアの通信、漏えいデータ、ハッカーの掲示板など)をもとに評価します。
| # | Factor | 見ているもの | 具体的なチェックの例 |
|---|---|---|---|
| 1 | Network Security | 不正アクセスを防ぐ設定やポリシーが守られているか | 危険なポートや不要なポートが公開されていないか(RDP、データベース、Telnetなど)、内部ネットワークへの入口になりうる公開サービスがないか |
| 2 | DNS Health | DNSの設定の安全性と、過去のDNSの記録 | DNSサーバーの設定ミス、オープンリゾルバ(誰からの問い合わせにも答えてしまい、DDoS攻撃の踏み台になるDNSサーバー)、メールのなりすまし対策(送信元を検証するSPF / DKIM / DMARCなど)、過去のDNS記録に残る悪性のイベント |
| 3 | Patching Cadence | セキュリティ更新をどれだけ早く当てているか | 公開サービスのソフトウェアのバージョン、既知の脆弱性(CVE:Common Vulnerabilities and Exposures。脆弱性ごとに振られる共通の識別番号)が残っていないか、同業他社と比べた対応の速さ |
| 4 | Endpoint Security | 社員の端末の入口が守られているか | 古いOS、古いブラウザやプラグインからの通信が観測されていないか |
| 5 | IP Reputation | 自社のネットワークで不審な動きがないか | マルウェア感染(攻撃者の指令サーバー=C2サーバーへの通信を、シンクホールで捉えて検知)、感染の件数と期間、スパムの送信 |
| 6 | Application Security | Webアプリによくある脆弱性 | 脆弱なWebアプリや古いバージョン、改ざんの痕跡、CVEやエクスプロイトのデータベースから見た攻撃されやすさ |
| 7 | Cubit Score | 一般的なセキュリティのベストプラクティス | ランサムウェアに狙われやすいリモートアクセスの公開、公開されたサブドメイン、悪用されやすい設定ミス、脅威情報データベースへの掲載 |
| 8 | Hacker Chatter | ハッカーの間で話題になっていないか | 地下フォーラム、IRC(チャット)、SNSなどでの社名やサイト名の言及 |
| 9 | Information Leak | 機密情報が漏れていないか | 大規模な流出データやハッカー同士の取引に含まれる認証情報、漏えいした社内情報 |
| 10 | Social Engineering | フィッシングなどの「人をだます攻撃」への備え | SNSや過去の流出データから見た、フィッシングや標的型攻撃の受けやすさ |
ざっくり分けると、次の3種類になります。
Network Security、DNS Health、Application Security、Cubit Score
Patching Cadence、Endpoint Security
IP Reputation、Hacker Chatter、Information Leak、Social Engineering
| 手法 | 内容 |
|---|---|
| インターネット全体のスキャン | IPv4の全アドレス空間を10日ごと、1,400以上のポートでスキャンします。クラウドの資産は1日に複数回スキャンします。 |
| パッシブセンサー | 世界中に置いた数百のセンサー(ハニーポット、DNSシンクホール)で、マルウェアの感染端末から外への通信を捉えます。 |
| その他の調査 | DNSレコードの確認、SSL証明書の確認、HTTPヘッダーの取得、Google / GitHubでの検索(Dorking:検索演算子を使い、うっかり公開された設定ファイルや認証情報を探す手法)、ハッカーコミュニティの監視 |
| 外部の情報 | 脅威情報フィード、漏えいデータなど |
マルウェアに感染したPCは、攻撃者が感染端末に命令を出すための指令サーバーに「感染したので指示をください」と定期的に通信します。
この指令サーバーをC2サーバー(Command and Control。C&Cサーバーとも呼ばれます)といい、攻撃者はここから、情報の盗み出し、ランサムウェアの実行、ほかの端末への感染拡大などを指示します。
このとき接続先は、IPアドレスではなくドメイン名で指定されることが多いです。IPアドレスは止められやすいので、攻撃者はドメイン名が指すIPアドレス(実際の接続先)を切り替えて逃げられるようにしているためです。
ここを逆手に取るのがシンクホールです。
研究者がマルウェアを解析し、接続先として使うドメイン名を突き止めます。ドメイン名を日付などから自動生成する方式(DGA:Domain Generation Algorithm)でも、生成のルールが分かれば、将来使われるドメイン名まで予測できます。
未登録や期限切れのドメインを研究者側で登録します。すでに攻撃者が使っているドメインは、レジストラ(ドメイン名の登録を受け付ける事業者)や法執行機関の協力で差し押さえることもあります。ドメインの持ち主になると、そのドメインについての問い合わせにどのDNSサーバー(権威DNS)が答えるかも決められます。
押さえたドメインのDNSが、研究者側のサーバー(シンクホール)を指すように設定します。感染端末が社内のDNSを使っていても、公開DNSを使っていても、問い合わせは最終的にこの権威DNSに届くため、同じ答え(シンクホールのIPアドレス)が返ります。
感染したPCは、攻撃者ではなくシンクホールに接続してきます。そこで、接続元のIPアドレス・接続の日時・マルウェアの種類が記録されます。
有名な例が、2017年5月のWannaCryです。解析中の研究者が、マルウェアが問い合わせている未登録のドメインに気づき、感染の状況を観測するために登録しました。すると、世界中の感染端末からの通信が集まりました。さらに、そのドメインは「つながったら動作を止める」という停止スイッチ(キルスイッチ)だったため、結果的に感染の拡大も止まりました。
ハニーポットは、本物のサービスを装ったおとりのサーバーです。本来の利用者がいないIPアドレスに置くので、そこに来る通信はほぼすべてが不審なもの(ポートスキャン、パスワードの総当たり、ワームの拡散など)です。接続元のIPアドレスは「攻撃をしている」、つまり乗っ取られている可能性が高いと判断できます。
どちらの方法でも、分かるのは「接続元のIPアドレス」です。社内のPCは、ルーターのNAT(社内のプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換する機能)を通って会社のグローバルIPアドレスでインターネットに出ていきます。そのため、シンクホールやハニーポットに記録されるのは会社の出口のIPアドレスです。これを次のDigital Footprintと照らし合わせると、「この会社のネットワークのどこかに感染端末がいる」と判定でき、IP Reputationなどに反映されます。
この方法には限界もあります。
集めた情報を企業ごとに振り分ける仕組みがDigital Footprintです。DNSレコード、SSL証明書、WHOIS / RIRの登録情報(RIRは地域ごとにIPアドレスを割り当てる組織で、日本ならAPNIC / JPNIC)などから、IPアドレスやドメインを企業に結びつけます。
結びつけた資産には有効期限(TTL)があり、根拠となる情報が再び確認されないと自動で外れます。
| 根拠 | 有効期限 |
|---|---|
| DNSレコード | 24時間 |
| ポートスキャン | 24時間 |
| WHOIS / RIRの登録情報 | 2日 |
| SSL証明書 | 45日 |
| 第三者の情報 | 45日 |
| 企業自身が登録したもの | 期限なし(申請で削除) |
自社のものではない資産が混ざっていると、評価が不当に下がります。Digital Footprintを確認して、自社の資産を登録し、他社の資産は否認しておくことが大切です。
「どの資産で」「いつ」「どんな問題が」見つかったか、という1件ずつの記録
「オープンリゾルバ」「古いTLS」など、問題を種類ごとにまとめたもの。現在は200種類以上あります。
それぞれのIssue Typeには、侵害リスクの大きさに応じて次の区分が付いています。
| 区分 | 意味 | 点数への影響 |
|---|---|---|
| High | 侵害との相関が強い | 大きい |
| Medium | 中程度 | 中くらい |
| Low | 弱い | 小さい |
| Info(参考情報) | 相関が小さい、または未評価 | なし |
| Positive(良い取り組み) | 良い設定ができている | なし |
この区分は、過去4年間の約15,000件の侵害事例を分析し、「どの問題を抱えていた企業が実際に侵害されたか」という相関から決められています(Scoring 3.0、2024年4月から)。

Issue Typeごとに、1,200万以上の組織のうち、規模の近い組織の平均と比べます。資産が多い大企業は、その分Findingも多くなりがちだからです。
Findingが0件なら0、規模の近い組織の平均と同じ件数なら1になる値(修正Zスコア。平均からのずれの大きさを表す統計の指標)に変換します。
Issue Typeごとの重み(High / Medium / Low)を掛けて合計します。
対数のスケールで0〜100点に変換し、A〜Fの評価を付けます。
| 評価 | 点数 |
|---|---|
| A | 90〜100 |
| F | 60以下 |
(B〜Dの境目は、公式ヘルプには明記されていません。)
Scoring 2.0までは「10個のFactorの点数の加重平均」が総合点でした。現在のScoring 3.0では、総合点は200種類以上のIssue Typeから直接計算されます。Score Factorsは、それを10のカテゴリに分けて見やすくしたものと考えると分かりやすいです。
| パターン | 内容 |
|---|---|
| 修正済みとして申請する | 画面からFindingを「修正済み」にすると、その問題だけをすぐ再スキャンします。検出されなければ、すぐに消えます。 |
| 自然に消える(decay) | 一定の期間、スキャンで同じ問題が見つからなければ自動で消えます。 |
| 侵害(Breach)の場合 | 点数への影響は徐々に小さくなり、最後に確認されてから約1か月でゼロになります。記録自体は残ります。 |
| 資産が自社のものでなくなった場合 | IPアドレスの割り当て変更などで、資産がDigital Footprintから外れると消えます。 |
| 代替の対策がある場合 | 別の方法で対策している(補完的コントロール)と申請して解決することもできます。 |
なお、スコアカード全体の再スキャンを手動で依頼することはできません。
当社が支援している取引先Aのスコアカードを紹介します(社名とドメインは伏せています)。総合は43点・F評価で、Patching CadenceとNetwork Securityの2つのFactorで点数が大きく下がっています。

Factorを開くと、Issue Typeごとの件数がHigh / Medium / Low / Positive / Informationalに分かれて表示されます。「どう判定しているか」で示した図のとおり、Network Securityでは、古いSSL / TLSプロトコルを受け付けている(High、2件)、IMAPサービスが公開されている(Medium)、自己署名証明書を使っている(Low)などが検出されています。
Patching Cadenceでは、公開サービスのソフトウェアに残る既知の脆弱性(CVSS v3.0)が多数検出されています。Findingsは271件ありますが、点数に影響するのはMedium 1件とLow 172件で、残りは参考情報です。

Issuesの画面では、問題ごとに点数への影響(Impact)と、次回の再計算後の影響(Recalibrated impact)を確認できます。Threat levelとBreach riskは別の指標で、たとえば「Site does not enforce HTTPS」はThreat levelがHighでも、侵害との相関を表すBreach riskはLowと判定されています。直す順番は、Breach riskとImpactの大きいものから決めるのが効率的です。

もう1社、建設業大手の取引先のスコアカードを紹介します(社名とドメインは伏せています)。総合は70点・C評価で、建設業の平均81点(B)を下回っています。
このスコアカードは67の組織からフォロー(監視)されています。それでも過去1年の推移を見るかぎり、点数は業種平均を下回ったままで、目立った改善は見られません。

概要画面には、A〜Fの評価とは別に「Breach Susceptibility Indicator(BSI)」が表示されます。使っているソフトウェアや設定など、外から見える技術情報(technographic data)をもとに、情報漏えいの起こりやすさを0〜100で推定した指標です。A〜Fの評価とは逆に、数字が大きいほど危険です。
取引先BのBSIは91で、最も高い「Very High」に分類されています。全企業の平均は17(Very Low)なので、大きく上回っています。
一方、ランサムウェア被害に遭う可能性を表すRansomware Scoreは28(Very Low)です。同じ企業でも、指標によって評価が大きく異なります。
「View BSI Analytics」を開くと、Issue Typeごとに、全企業の基準値からBSIをどれだけ上下させているかが表示されます。

| Issue Type | 内容 | 影響 |
|---|---|---|
| SSL/TLS Service Supports Weak Protocol | 古いSSL / TLSプロトコルを受け付けている | +7 |
| Site emits visible browser logs | ブラウザのコンソールにログが出ている | +4 |
| Unsafe Implementation Of Subresource Integrity | 外部から読み込むファイルの改ざん検知(SRI)が不十分 | +3 |
| MySQL Service Observed | データベース(MySQL)がインターネットに公開されている | +3 |
| Content Security Policy Contains 'unsafe-*' Directive | CSPに「unsafe-*」の指定が含まれている | +2 |
| TLS Service Supports Weak Cipher Suite | 弱い暗号スイートを受け付けている | +2 |
| Credentials at Risk For Up to Two Years | 過去2年以内に漏えいした認証情報が見つかっている | +1 |
多くは設定の見直しで直せるものです。特に、データベースの公開と古いTLSは、実際の侵害につながりやすい問題です。
なお、この内訳では「基準値47+影響の合計18=65(High)」と計算されており、概要画面の91(分析画面では10月26日時点で90)とは一致しません。BSIはモデルによる推定値なので、数字そのものより、何が押し上げているかを見るのが実用的です。
多くの組織から監視されていても、指摘が直されなければスコアは変わりません。取引先からスコアを見られている前提で、指摘を一つずつ解消していくことが大切です。
比較として、当社(amalance.jp)のスコアは100点・A評価で、10個のFactorすべてで点数に影響する問題(High / Medium / Low)は0件でした。

| Factor | 点数 | Findings |
|---|---|---|
| Network Security | 100 | 0 |
| DNS Health | 100 | 1 |
| Patching Cadence | 100 | 0 |
| Endpoint Security | 100 | 0 |
| IP Reputation | 100 | 0 |
| Application Security | 100 | 1 |
| Cubit Score | 100 | 0 |
| Hacker Chatter | 100 | 0 |
| Information Leak | 100 | 0 |
| Social Engineering | 100 | 4 |
一部のFactorにFindingがありますが、いずれも点数に影響しない「参考情報」や「良い取り組み」に分類されるものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 社名 | SecurityScorecard, Inc. |
| 設立 | 2013年(事業開始は2014年) |
| 本社 | 米国ニューヨーク |
| 創業者 | Aleksandr Yampolskiy(CEO、元CISO・CTO)、Sam Kassoumeh |
| 従業員数 | 約500名(推定) |
| 利用組織 | 3,300以上(Fortune 100の70%を含む、同社発表) |
| 日本法人 | SecurityScorecard株式会社(東京都千代田区丸の内、代表取締役社長 藤本 大) |
創業のきっかけは、CEOのYampolskiy氏がCISOをしていたころ、自社のセキュリティを同業他社や取引先と比べる方法がなかったことです。
融資で相手の信用スコアを確かめるように、
取引先のセキュリティも点数で確かめられるべきだ
そう考えて、セキュリティの姿勢をA〜Fで評価する仕組みをつくりました。
日本では、2025年12月に管理画面の日本語対応を始めました。同社によると、英語以外の言語に対応したのは日本語が初めてです。問題(Issue)の詳細の日本語化は、2026年上半期に予定されていました。
SecurityScorecardは非上場企業です。株式公開(IPO)の申請や時期の発表はありません。そのため、決算などのIR情報は公開されていません。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2021年3月 | シリーズEで1億8,000万ドルを調達。累計の調達額は約2億9,000万ドル。調達後の企業価値は約10億ドルと推定され、いわゆるユニコーン企業になりました。 |
| 主な投資家 | Silver Lake Waterman、Google Ventures(GV)、Intel Capital、Sequoia Capital、Evolution Equity Partners、Riverwood Capital、T. Rowe Priceなど |
| 2025年9月 | HyperComply(カナダ)を買収。AIでセキュリティ質問票への回答を自動化するサービスで、Trust Center(信頼性ポータル)の機能もこの流れにあります。 |
| 2026年5月 | Driftnet(英国、2021年創業)を買収。インターネット全体をスキャンして、公開されている機器やサービスを特定する技術を持つ会社です。標準以外のポートで動くサービスやIPv6の資産まで捉えられるようにし、スコアの元になるスキャンの範囲を広げる狙いです。 |
セキュリティレーティングは、サイバー保険の引き受けや保険料の判断にも使われています。日本では東京海上日動が、国内の大手損害保険会社として早くからSecurityScorecardを取り入れています。
| 時期 | 保険会社 | 内容 |
|---|---|---|
| 2019年7月 | 東京海上日動(日本) | グループの東京海上日動リスクコンサルティング(TRC)がSecurityScorecard社と再販契約を結び、企業のサイバーセキュリティの状況を可視化するサービスとして提供を始めました。ドメイン名を入力するだけで、10のリスク要因を5段階で評価します(ScanNetSecurityの記事)。 |
| 2023年9月 | Measured Insurance(米国) | スコアの高い企業がサイバー保険料の割引を受けられる仕組みを共同で発表しました(Help Net Security)。 |
| 2025年4月 | Willis(WTW、英国) | サイバーリスクの定量化と保険のモデリングを高めるため、戦略的提携を結びました(Reinsurance News)。 |
なお、東京海上日動は2026年6月から「サプライチェーンサイバーリスク対策強化プログラム」を提供していますが、このプログラムとSecurityScorecardとの関係は、公開されている情報からは確認できませんでした。
| サイト | 評価 | 件数 |
|---|---|---|
| Gartner Peer Insights | 4.4 / 5 | 278件 |
| G2 | 4.3 / 5 | 92件 |
| PeerSpot | 4.1 / 5(推奨したい人 92%) | 13件 |
Gartner Peer Insightsに掲載されています。製品名は「TITAN AI」(旧称:SecurityScorecard Platform)、カテゴリは「Third-Party Risk Management Technology Solutions(サードパーティリスク管理)」です。同業他社の製品との比較では、Bitsight、UpGuardと並べて評価を確認できます。
オープンソースのAIエージェント「OpenClaw」(旧称:Clawdbot、Moltbot)は、インターネットに公開されたインスタンスが累計111万件以上見つかったと報告されています(SecurityScorecardのSTRIKEチームによる観測。2026年10月28日時点で、現在も稼働しているものは約4.7万件。DECLAWEDで随時公開されています)。
そのほとんどは、クラウドのサーバーで動かしているもの、またはルーターでポート開放して「外から使えるようにした」ものです。
これはAIエージェントに限った話ではありません。
ポート開放したものは、外からのスキャンで見つかる
ルーターでポート転送(Port Forwarding)を設定したり、UPnPで自動的にポートが開いたりすると、そのサービスはグローバルIPから誰でも到達できる状態になります。
※UPnP(Universal Plug and Play)は、LAN内の機器がルーターに「このポートを開けて」と自動で頼める仕組みです。
ゲーム機やビデオ会議などを設定なしで使えるようにする便利な機能ですが、次のような理由で危険があります。
ポートを開けるかどうかは機器の側が決めます。ルーターは、頼まれれば認証なしで開けてしまいます。
管理者がポート転送の設定画面を見ても、手で設定したルールしか把握していないことがあります。気づいたときには、ネットワークカメラやNASの管理画面が外に公開されていた、ということが起きます。
UPnPを使うのは、カメラ、NAS、家電などの小さな機器が多いです。これらはアップデートが滞りがちで、初期パスワードのままのこともあり、外から狙われやすい機器でもあります。
LAN内の機器がマルウェアに感染すると、マルウェア自身がUPnPでポートを開け、外から入るための裏口や、攻撃の中継点を作ることがあります。
SecurityScorecardのようなサービスは、インターネット全体を定期的にスキャンしているため、こうした入口は必ず見つかります。
危険なサービス(リモートデスクトップ、NAS、カメラ、管理画面など)が公開されていれば、Network SecurityやCubit Scoreの評価が下がります。
もちろん、見つけるのはSecurityScorecardだけではありません。
攻撃者も同じようにスキャンしています。
ポート番号を変えても隠せない
「3389番ではなく33890番で公開しているから大丈夫」というのは通用しません。
標準以外のポートもスキャンされ、応答の特徴から「どのメーカーの、どの製品か」まで特定されます。
外から使いたいときは、VPNを経由させる
外から見える入口を減らすことが、スコアの維持にも、実際の侵害を防ぐことにもつながります。
ルーターやファイアウォールなど、インターネットとの境界にある機器は、外部から見える部分そのものです。ファームウェアを最新に保ち、管理画面やVPNを不要に公開しないことが、そのままスコアの維持につながります。